チューリップ(鬱金香)

    プロフィール

  ユリ科チューリップ属の多年草で、学名は Tulipa gesneriana。
  東アジアから中央アジア、北アフリカにかけてが原産です。ヨーロッパでは16世紀中頃から栽培が始まりました。わが国へは19世紀後半に渡来し、そのときの名前が「うっこんこう(鬱金香)」。明治の終わり頃から栽培されています。4月から5月ごろ、赤色や黄色、それに白色やピンクなどの花を咲かせます。
  系統・品種と用途

  現在、世界には約5000種の品種があるといわれています。開花時期によって超早生(3月下旬〜)、早生(4月上旬〜)、中生(4月中旬〜)、晩生(4月下旬〜)の4つに大別され、その後、花の咲き方や大きさなどを考慮して、次の15通りに分類されています。
  01: 一重早咲き系、02: 八重早咲き系、03: トライアンフ系(中生)、04: ダーウインハイブリッド系(早生)、05: 一重遅咲き系、06: ユリ咲き系(晩生)、07: フリンジ系(晩生)、08: ビリディフローラ系(晩生)、09: レンブラント系(晩生)、10: パーロット系(晩生)、11: 八重遅咲き系、12: カウフマニアナ系(超早生)、13: フォステリアナ系(超早生)、14: グレイギー系(超早生)、そして15: 原種系(超早生〜)
  栽培のポイント

  「チューリップ」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。

気候区分

作業

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

温暖地

植えつけ

花期
 (翌年)

栽培のポイント

  「紅葉の見ごろ」のころが植えつけの適期です。地温が20℃以上だと、発根がよくないので、早植えは避けるようにします。
  北海道・東北: 10月上旬〜、信越・北陸・近畿北部・中国北部・九州北部: 10月下旬〜、関東・東海・近畿・四国北部・九州中部: 11月上旬〜、四国南部・九州南部: 11月下旬〜

 


101520

発根適温

10-15

生育適温

5-15

栽培のポイント

  寒さには強いですが、暑さには非常に弱い性質です。本来は多年草ですが、高温多湿には弱いため、関東地方以南では、球根が充実しないうちに葉が枯れてしまうので、一年草として扱います。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.0-7.0

栽培のポイント

  水はけのよい、中性に近い弱酸性を好みます。強い酸性土壌では石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

栽培間隔

1-(2)


栽培のポイント

  連作障害がでますので、いちど栽培した場所では、少なくとも1〜2年は栽培しないようにしてください。とくにウイルス病が発生しやすくなります。
  栽培のステップ

  「チューリップ」を栽培するとき、植えつけから開花期までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

花壇の準備

(1) 植え付けの2〜3週間前に、花壇を30センチ以上深く掘りあげ、1平方メートルあたり100gの苦土石灰と1〜3kgの完熟堆肥、それに40〜50gの有機配合肥料をよく混ぜて、埋め戻します。




(2) 鉢やプランターの場合は、草花用培養土:7にバーク堆肥:2、牛ふん堆肥:1、それに苦土石灰少量を混ぜて栽培用土とします。

植えつけ

(1) 地温が十分に下がってから、球根を植え付けます。準備した花壇を、15〜20センチ掘りあげ、表面を均して、10〜15センチ間隔に球根を並べます。さらに掘りあげた土で、覆土を掛けます。覆土の厚さとしては、10〜15センチとなります。






(2) 5号鉢では3球、6号鉢で4球、8号鉢で10球が目安となります。65センチプランターでは、20球が目安です。ふつう深さは球根が少し隠れる程度の浅植えとします。深型鉢やプランターでは、球根の高さ2〜3倍くらいの深さに植えます。

(3) 植え付け後、十分に水やりをします。

生育管理

(1) 冬の間も、土の中では根が生育していますので、乾きすぎないように水を与えてください。












(2) 早春になると、葉がでてきます。寒さに十分あたらないと、うまく開花しないので、凍らない程度の低温にあわせてください。

(3) よほどの生育不良でないかぎり、追肥は不要です。生育後期の施肥は、球根が腐る原因になるので、注意が必要です。

(4) 花が終わるころ、病気の予防と球根肥大のために、花の首のところで摘み取ります。

(5) 寒地や寒冷地では、葉が3分の2くらい黄色くなったころに球根を掘りあげ、土を落として、風通しのよく涼しい日陰で乾かします。このとき、球根を「ベンレート」や「オーソサイド」などの消毒用薬剤で殺菌しておくことが必要です。
  おもな病害虫

  「チューリップ」には、かいよう病や球根腐敗病、葉腐病、灰色かび病、炭疽病などがあり、アブラムシ類やチューリップサビダニ、ネダニ類などがつきます。
  病気に罹った場合は、発病株をできるたげ早く抜き取り、処分してください。
  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
[Home]



大地の歓びをつたえ、ホームガーデンとともに