キャベツ(甘藍)


    プロフィール

  アブラナ科アブラナ属の二年草で、学名は Brassica oleracea var. capitata。
  ヨーロッパの地中海沿岸が原産です。今でも葉が巻かない原種が、ギリシャやイタリアなどの海岸沿いに分布しています。長いあいだに突然変異を繰り返しながら、今のような結球キャベツになりました。晩春から初夏にかけて、黄色い花を咲かせます。和名では「たまな(球菜)」とか「かんらん(甘藍)」と呼ばれます。
  系統・品種と用途

  「キャベツ」は、現在、市場には一年を通して、春系キャベツや寒玉系キャベツ、その中間型などが出回っています。普通種のほかに、葉が赤紫色を帯びた「むらさきキャベツ(紫キャベツ)」や、葉が縮んでちりめん状になる「ちりめんキャベツ(縮緬キャベツ)」などの系統があります。
  栽培のポイント

  「キャベツ」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。

気候区分

作業

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

温暖地

種まき

植えつけ

収穫


 


152025

発芽適温

15-30

生育適温

15-20

栽培のポイント

  冷涼な気候を好みますが、栽培可能の温度範囲も5〜25℃と広いため、各地で栽培できます。品種によって、まく時期が大きく異なりますので、注意してください。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.5-7.0

栽培のポイント

  中性に近い、弱酸性を好みます。強い酸性土壌ではかならず石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

作付け間隔

1-(2)


栽培のポイント

  根こぶ病などの連作障害が起こりますので、いちど栽培したところでは、少なくとも1年は栽培しないようにしてください。
  栽培のステップ

  「キャベツ」を栽培するとき、種まきから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

種まき・育苗

(1) 3号ポットや連結ポットにタネまき用土を入れ、タネを4〜5粒をまきます。覆土は薄く、タネがかくれる程度にします。たっぷり水を与え、乾かないように発芽までは新聞紙などをかけておきます。






(2) 発芽が揃ったら、3本に間引き、本葉が1〜2枚のころに1本立てにします。

(3) 本葉が5〜6枚になるまで育苗します。

畑の準備

(1) 酸性土壌に弱いので、植えつけの2週間くらい前までに石灰を施し、よく耕します。

(2) 畝の真ん中に深さ20〜30センチの溝を掘り、堆肥と油かす、化成肥料を入れて埋め戻します。幅90(60)センチ、高さ10センチほどの畝を立てます。

植えつけ

(1) 本葉が5〜6枚くらいに育ったころ、条間45センチ、株間40センチくらいに植えつけます。根鉢は崩さないようにしてください。







(2) 植えつけの後にたっぷりと水を与えます。

(3) 大型の野菜なので、地植えがふつうですが、小型の品種は大型の鉢やプランターなどでも栽培できます。

追肥・管理

(1) 本葉が10枚くらいになったら、畝の両側に化成肥料を施して土寄せします。










(2) 結球し始めたら、2回目の追肥を施し、土寄せします。

(3) 害虫を避けるために、べた掛け資材で被ったり、病害虫の早期発見、早期防除に心がけてください。

収穫

(1) 球が肥大して、かたく締まったものから収穫します。






(2) 収穫が遅れると、裂球してしまうので注意が必要です。

(3) 春先に球の頭がとがってくるものは、なかで花茎が伸び始めて抽苔(とうだち)寸前となっていますので、早く収穫してください。
  おもな病害虫

  「キャベツ」には害虫がつきやすいので注意が必要です。また、連作すると根こぶ病や萎黄病などが発生します。おもな病虫害はつぎのようなものです。
Cabbage
    おもしろ百科

  「キャベコン」

  「だいこん」に「キャベツ」を接ぎ木してできた合体植物です。「キャベツ」に根こぶ病に対する耐病性を持たせ、根も収穫できるという発想からうまれました。ただ、接ぎ木の成功率が低いために実用化されていません。

  写真提供: 「ボタニックガーデン」
  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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