なす(茄子)


    プロフィール

  ナス科ナス属の多年草で、学名は Solanum melongena。
  インド東部の東ガーツ山脈が原産と考えられています。わが国へは、奈良時代に中国から渡来しました。したがって名前も、漢名の「茄」、「茄子」に由来しています。いろいろな果形がありますが、ふつうには「中長なす」や「長なす」です。生育期は6月から9月ごろ、ちょうど原産地の雨季にあたります。
  系統・品種と用途

  わが国には、古くからその地方で守り育てられてきた70品種ほどの在来品種があります。また、現在栽培されているのは100品種以上ありますが、ほとんどは病気に強く、料理のしやすい「卵形なす」から「中長なす」です。果形によって、つぎのように分類されます。
  栽培のポイント

  「なす」を栽培するにあたっての基本条件および栽培のポイントはつぎのとおりです。なお作型は、品種によって異なる場合がありますので、タネ袋に記載されている内容をよく確認してください。

気候区分

作業

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12
温暖地
種まき

植えつけ

収穫

 


152025

発芽適温

20-25

生育適温

22-30

栽培のポイント

  寒さには非常に弱いので、最低気温が15℃を下回らなくなってから植えつけます。さらにマルチをして地温をあげた方が生育がよくなります。

 

pH

5.06.07.0

土壌酸度

6.0-7.3

栽培のポイント

  酸性土壌ではかならず石灰を施し、よく耕してから栽培にとりかかってください。

 


0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

作付け間隔

5-(7)


栽培のポイント

  連作障害の出やすい野菜です。いちど栽培したところでは、少なくとも5年は栽培しないようにしてください。
  栽培のステップ

  「なす」を栽培するとき、種まきから収穫までの作業ステップは、およそつぎのようになります。ここでは、小さなホームガーデンを想定した一般的な方法を説明しています。

 

ステップ

内容

種まき・育苗

(1) 育苗箱や連結ポットにタネまき用土を入れ、タネをまきます。覆土をして軽く手で押さえます。温度は25〜30℃に保ちます。








(2) 本葉1枚のころ、4号ポットに植え替えます。本葉が8〜9枚になるまで、このまま育てます。

畑の準備

(1) 酸性土壌にやや弱いので、植えつけの2週間くらい前までに石灰を施し、よく耕します。

(2) 畝の中心に20〜30センチの深さに溝を掘り、元肥(堆肥と化成肥料)を施して埋め戻して、幅90センチ、高さ10センチほどの畝にします。

(3) 穴のない黒色マルチフィルムで畝を被い、地温を上げておきます。

植えつけ
仮支柱立て

(1) 本葉が8〜9枚になり、一番花が咲き始めたころ、条間45センチくらいに、60センチの間隔でちどりに苗を植えつけます。8〜10号深鉢に1株、65センチの深型プランターなら2株が植えられます。






(2) 仮支柱を斜めに立て、茎が太るのに支障がないよう、8の字にしばって誘引します。

整枝
支柱立て

(1) 高さが40〜50センチに成長したら、主枝と一番花のすぐ下のわき芽2本の3本仕立てに整枝します。そりより下のわき芽はすべて摘み取ります。






(2) 大きく成長するので、本支柱を立てて、枝をひもで8の字にしばって誘引します。

収穫・追肥

(1) 最初の果実(一番果)は、小さいうちに収穫し、株の負担を軽減します。






(2) 二番目以降の果実は、開花後20〜25日で収穫します。

(3) 収穫が始まったら、2週間に1度の間隔で有機固形肥料または化成肥料を追肥していきます。「なすのお礼肥」という言葉もあるとおり、「なす」には多肥が必要です。花が小さくなったり、葉の色が悪くなったりしたら、肥料切れのサインです。

更新剪定

(1) 「秋なす」をつくるには、7月下旬から8月上旬ごろに、主枝と側枝を3分の2から2分の1に切り戻します。



  おもな病害虫

  「なす」には病害虫が多く、無農薬栽培が難しい野菜です。アブラムシ類やハダニ類、テントウムシダマシ類などの害虫、半枯れ病や黒枯れ病などの病気も発生します。
    おもしろ百科

  「ひらなす(平茄子)」

  アフリカが原産です。栽培されている「なす」の近縁で、高さは1メートルほどになります。
  丈夫なので「なす」の台木として利用されたり、観賞用として栽培されます。果実は白色から黄色、オレンジ色、赤色へと変化します。
  写真提供: 「ボタニックガーデン」  イラスト: 「ころぽっくる」 by lemさん
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